5. 考慮すべき教育的条理

杉田 荘治

      これについても同じようなことがいえる。
      そこには強行法規的領域指導助言的領域とがあり、またその混合的領域がある。
     それは自主性を尊重しながらも大きく逸れることは許されない領域であるが、ただ文部
     省のいう「全体として法規としての性格を有する」とするだけでは不充分である。

    4. その他
      最近「あいまいさ」を許さない、いやそれは生徒指導や諸活動で悪であるとする思想が余
      りにも強くなり過ぎてきているように思われる。 例えば生徒の服装検査のさいに「その規
      定はどこに書いてありますか」と親や生徒に詰問されて、たじたじして見逃すこともあるだ
      ろうし、また例え小学生に対しても、その年齢などに応じて「自分のことは自分で守れ」とい
      う躾は「曖昧で、無責任な指導」として非難されることも多いようである。 そうではないと
      考えるが今やそれすらも誤解され、それだけに勇気のいることになってきていることが懸
      念される。

1996年10月 記載          無断転載禁止

追記(2000年2月) 第24編を参照してください。